お引越しをする際、お支払する「敷金」と「礼金」。
賃貸の契約時に初期費用として支払うことは知っていても、何のために支払うお金なのか疑問に思われている方も多いかと思います。
今回は、敷金と礼金とは何なのか?また、その違いを丁寧にご説明いたします!
敷金とは
不動産賃貸借契約の期間中に家賃の滞納があった場合や、部屋を破損させた際の修理費として、貸主に預けておくお金です。
家賃の1~3ヶ月分が一般的です。
契約が終了し、お部屋を退去される際、敷金として預けた金額から、
①家賃の滞納分
②借主の責任による損傷の修理費
以上を差し引いた金額が返ってきます。
礼金とは
礼金とは、読んで時のごとく、入居の際に貸主に支払う謝礼のための費用です。
家賃の1~2ヶ月が多く、敷金とは違い退去時に返還されることはありません。
なお、退去時実費精算方式の場合は、故意や重過失による汚損(お部屋の汚れ)、破損や毀損(設備などを壊してしまった)があれば、原状回復費用として別途請求されます。
※YouTubeでも解説していますので、是非ご覧ください。
福岡エリアで最近増えてきている、敷金・礼金なしの物件。
ご家族で暮らすファミリー物件(2LDKや3LDKなど)では少ないのですが、単身者用の物件(1R・1Kや1LDKなど)には少しずつ増えてきています。
※テナントや店舗、駐車場などの契約に関しては、今でも敷金を預け入れるのが一般的です。
では、敷金・礼金なし物件のメリット・デメリットに関して、簡単に解説したいと思います。
敷金礼金なし物件のメリット
敷金礼金なしのメリットは、何と言っても初期費用を抑えることができ、借りるためのハードルが低くなることがあげられるかと思います。
初期費用がグッと抑えられるので、入居に際してまとまったお金が用意できていない人にはありがたい物件と言えます。
敷金礼金なし物件のデメリット
敷金礼金なしで入居者を募集する理由はいくつかあります。
・築年数が経った物件や日当たりなどの問題でなかなか入居してくださる方が少ない
・隣人に問題がある人が住んでいて、借り手がつかない
・大学や専門学校などの周辺の物件なので、春の入居を逃すとなかなか借り手がつかない など
空室をなんとかして埋めたいという家主(貸主)の希望により、敷金礼金なしにして募集しているケースが多いかと思われます。
上記の様な物件では、敷金・礼金のみならず、家賃を下げて募集することもあります。
しかし、借主が家には寝に帰るだけといった理由で、それらの条件が全く気にならないということであれば、出費も抑えられて最高の部屋といえるでしょう。
また、物件にはよりますが、敷金礼金なしのの場合、家賃に上乗せして月々徴収する場合もあります。
「敷金礼金なしで良かった!」で終わることなく、相場に比べ家賃が割高な設定になっていないか、毎月の出費に耐えられるかなど、担当スタッフに相談しながら、しっかりチェックしてみてください。
敷金・礼金について知ると、入居の際の判断がよりつきやすくなるとも言えます。
入居時の費用はしっかり把握しておく必要がありますが、それ以上に、入居後の費用も大切です。
気に入ったお部屋に住み続けることができるよう、また、生活環境が変わった際にお引越しができるようになど、今だけではなく、将来を見据えてお部屋探しをしていきましょう。